藤野貴教氏 連載【採用のオモローな未来を創造する!】

第6回「SMAPの生放送会見から見えてくる“採用メッセージのありかた”」

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≪連載第6回!≫株式会社働きごこち研究所代表の藤野貴教氏による【採用のオモローな未来を創造する】連載。“採用の未来を想像する旅”をご案内します。

≪働きごこち研究所代表 ワークスタイルクリエイター 藤野貴教氏連載≫

 

SMAPの生放送会見から見えてくること

2016年年明け早々、世間の耳目はSMAPの解散騒動に集まっています。この原稿を書いているのは2016年1月19日。18日のSMAP×SMAPでの生放送会見の翌朝です。

この会見を受けたTwitterの反応をまとめた記事をご覧ください。
http://kabumatome.doorblog.jp/archives/65851382.html

この中でも、次の2つの投稿が強烈でした。

― 結局、ストレートにSMAPは解散しませんとは言わなかったし、騒動の詳細も語られなかったし、ただただ「国民的アイドルが何らかの大きな力によって屈服させられる」不気味なシーンがお茶の間に流れただけで、はなはだ気持ちのいいものではなかったな…

― みんな、わかったかい?花屋の店先に並んだ花はどれもみんな世界にひとつだけの花だけど、一番偉いのは「花屋」なんだよ。

182055e000e07d82f32853365cfce97d_s個人の想いより、組織の理屈の方が強いのだ、というメッセージが、テレビを通じて強烈に流されたのです。そのことが私たちにさみしさや虚しさを感じさせました。

この連載で私は繰り返し書いていますが、今の時代は、ネットというツールを得たことにより、すべての個人が自由に自分の想いを発信できる時代です。それを「個の力」と呼んでいます。

すべての個人が自由に情報発信できる時代なのに、いまだにマスメディアだけが組織の理屈が個人よりも優先されて伝えられている。その場面を見たとき私たち視聴者は、

「なんでこの人は自分らしく自分の感情を話してないんだろう」
「何か話せない理由があるのかな」
「この人らしくないなぁ」
「もったいないなあ」

という感情を持ちます。
これが、このSMAPの会見を見たときに感じる「違和感」の原因じゃないでしょうか。

 

個人が「生きていない」組織は、21世紀には生きていけない

5576a2e03777a1cf519a84da758779fd_s21世紀は、アイデンティティの時代と言われています。

個人が自分のありかたを発見し、そのありかたのエネルギーに基づいて、自分のありたい道を探求していく。誰もが簡単にできる道ではありません。でも「そうありたい」と願っている道であります。その時代の中で、個人が「生きていない」と感じられる組織からは、個人が離れていきます。「この組織にこのままいると、自分らしく生きられなくなりそうだ」という不安が襲うからです。

同時に、採用の視点からも、個人が「生きていない」組織には人が集まりません。少なくとも、「自分で道を切り拓いていこう」というフロンティアスピリットを持つ人は集まりません。そしてそういうフロンティアスピリットを持つ人材こそ、多くの組織が求めている人材でもあります。

今回のSMAP騒動から、採用担当者や組織開発担当者、そして経営者は、「自分の組織はジャニーズ的になっていないか?!」という問いかけを求められているような気がします。

 

人事が「会社の言葉」ではなく、「自分の言葉」を語ることが必要

採用担当者は、多くの学生の前で話すことを求められます。そのとき、「会社から言わされている感」が出ると最悪です。「個人が生きていない感じ」を、学生は敏感に感じ取ります。話している内容ではなく、その人が出すエネルギーを私たちは見ているからです。人間にはその見えないエネルギーを感じ取る力が皆備わっています。

df49ecdefaddfa7f1845ffce87a421b1_s人事や社員が、「会社の言葉」ではなく、「自分の言葉」を語ることが必要だ、とよく言われます。その本質は、「個人が生きているエネルギー」を出して、話すということです。話す内容は立派じゃなくても構いません。かっこいい言葉を使えばいいということでもありません。自分が感じていること、を素直に語る。そのときに人は一番エネルギーを発揮します。

「とはいえ、組織の中で生きるものだから、自由には話せないよ」と思ったあなた、あなたが語りたい思いはなんですか?まずはその自己統制の枠を取っ払い、A4の白紙にやわらかなサインペンで思うままを書いてみましょう。

ちゃんと書こうとせずに、想いのままにペンを走らせてみましょう。書き終えたら、その文章を読んでみましょう。会社への不満や、採用担当者としての葛藤が見えてきたら、それがあなたのエネルギーの源でもあります。不満は、ありたい姿の裏返しです。葛藤は、次なるステップへのヒントです。

その不満や葛藤を、安心できるパートナーに話してみましょう。その人が、あなたのエネルギーをポジティブな方向に向けてくれるはずです。そんな人が周りにいない、と言う人は、僕に声をかけてください(笑)すべての学生は、あなたの「個人としての想い」を聞きたがっています。組織はいろいろあるけれど、あなたの心は自由なのです。

私たちはみな、世界で一つだけの花なのだから。

株式会社働きごこち研究所
代表取締役 ワークスタイルクリエイター  
藤野貴教氏

アクセンチュア、人事コンサルティング会社を経て、東証マザーズ上場のIT企業において、人事採用・組織活性・新規事業開発・営業MGRを経験。2007年、株式会社働きごこち研究所を設立。「ニュートラルメソッド」を基に、「働くって楽しい!」と感じられる働きごこちのよい組織づくりの支援を実践中。「今までにないクリエイティブなやり方」を提案する採用コンサルタントとしても活躍。現在の研究テーマは「人工知能の進化と働き方の変化」。グロービス経営大学院MBA(成績優秀修了者)。
2006年、27歳の時に東京を「卒業」。愛知県の田舎(西尾市幡豆町)で子育て中。家は海まで歩いて5分。職場までは1時間半。趣味はスタンディングアップパドル(SUP)。朝の海が大好き。

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