【就活生から見た採用】優秀な学生は「どこで」「どうやって」就職先を決めているのか?

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売り手市場の昨今。多くの企業が「良い人材」「優秀な学生」の確保に苦戦しています。今回は就活生の目線で採用側の願望と採用活動の矛盾について記事を書いていただきました。

売り手市場の昨今。多くの企業が「良い人材」「優秀な学生」の確保に苦戦しています。それは一体何故なのか。

今回は、学生目線で採用側の願望と採用活動の矛盾について記事を書いていただきました。書き手は、旧帝大に通う4年生の女子学生。学業の傍ら、ウェブライター、マーケティングアドバイザーとしても活躍中です。自身の就活、周囲の就活経験から気付いたこと、企業の人事・経営者と接して感じたことなどから、日本の新卒採用が抱える課題を見つめた内容となっています。

彼女の目に映った日本の新卒採用の課題とは、どのようなものだったのでしょうか。

 

「良い人材」とは

どの企業も「良い人材」を欲しているといいますが、「良い人材」とは一体どういった学生のことを指すのでしょうか。もちろん細かく見ると企業によって求める人材像はそれぞれ異なると思うのですが、人事の方の本音などを総合すると、以下のような人材像になるのではないでしょうか。

1.自分の頭できちんと物事を考えることができる

2.突破力がある

3.会社の未来を作っていけるような人材

協調性があること、成果を出せること、論理的に思考できること・・・どれも企業で働く上では重要なことですし、大量採用を行う場合は特にこうした人材が強く求められているのだと思います。

しかし、人事の方のお話や会社の社長のお話を伺ったりしていると、どうも「良い人材」というのは、協調性があって上司の言うことをよく聞いて、普段の業務をそつなくこなすような人材というよりはむしろ、そういった「お手本」のような人材とは少しずれていても、より上昇志向があり、自ら率先して動くことができて、率直に言えばその会社の幹部候補となり得るような人材のことを想定しているのではないかと思うのです。

 

「良い人材」に出会えない理由

学生が売り手市場である現在、採用基準を下げれば人数を賄うことはそう難しいことではありません。しかし、一般にどの企業も採用に苦戦していると聞きます。それはなぜでしょうか。私の実感から考える仮説を3つ以下でご紹介します。

 

≪出会えない理由①≫ 優秀であればあるほど受ける会社を絞っている

a83e1c8d526d35bbb3bd70c09c2b2ed9_m就活の時期になっても、自分が社会へ出て何をしたいのかわからない学生は多くいると思います。そうした学生は、なんとなく良いと思った企業にどんどんESを出してとりあえず面接を受けてみます。なんとなくこの業界がいい、なんとなくこの職種がいい、と思う学生も幅は狭まりますが同様です。

しかし、企業が「良い人材」と呼ぶような学生の多くは、闇雲に応募するのではなく、この会社でどうしても働きたい!と思うような企業を数社に絞っているように感じます。つまり、「良い人材」は、普段から客観的に自分のことを見ているので、就活の時期になったからといって焦って自己分析などしないし、そうしたツールで弾きだされた業界や職種で企業を選ばないということです。

また、数社に絞った企業にどうしても入りたいという気持ちを持っているため、五月雨式に受けている人に比べ確実に採用されやすい。こうした理由から、「良い人材」はなかなか人目に付きにくいのではないかと考えます。

≪出会えない理由②≫ 王道就活をしていない

企業が欲しがる人材の多くは、学生時代にすでに何かしらの活動をしたり、問題意識を持ったりしているように思うのですが(就活に有利だからと打算的に行動している人は当てはまりませんが)、そうした人は就活の時期になっても自分が普段している活動が忙しく、やりがいを感じて充実もしているため、自分の中の優先度として就活に身が入らないのかもしれません。

というのも、世の中には星の数ほど企業があり、その中から自分の入りたい企業をゼロから探すのは本当に難儀なことなので、忙しい彼らは毎日足しげく説明会に行ったりウェブ上で探したりという労を払おうという気になかなかなれないのだと思います。

ただその分、普段からビジネスチックなことをしているせいか、「人とのご縁」というものを大事にする人が多いように感じます。つまり、正規ルートで応募するのではなく、人づてに紹介してもらった企業を受けてそのまま選考に通って採用になるとか、企業説明会に行く回数は少ないけれども、そこでたまたま出会った企業がアンテナにひっかかればそこに決めてしまうなど、最小限の努力で地味に着々と内定を決めている人が多いような気がします。

≪出会えない理由③≫ 自分で自分の道を切り拓いている

最後は簡単で、自分で事業を興したり会社を作っちゃったりするようなパターンです。今の時代、プログラミングができれば誰だってwebサイトを作れるし、自分が大金を持っていなくとも会社を設立することができます。そんな時代ですから、上に掲げたような人材なら特に、就職せずに自分で道を切り拓こうとしてもおかしくありません。

dairiku4また、プログラミングをはじめ、ある程度自分の手に職を持っている人に共通なのが、「就職しなくても野垂れ死ぬわけじゃない」ということを当たり前に理解していることです。

こう書いてみれば当然のことなのですが、悲しいことに今の日本には「就職できない=お先真っ暗」と思って自殺に至ってしまう人もまだまだたくさんいます。就職をしなくても生きていく方法はたくさんあるし、就職をしたからといって絶対安泰なわけでもありません。それを肌でわかっているのが、このパターンの学生だと思います。

 

求めるような学生に出会うには

こうした事態に対し、ではどうやったら求める人材に出会うことができるのか。これも私個人の考えでしかありませんが、一つ提案させていただきたいと思います。

少し前までは、大企業であればあるほどプル型の採用活動で優秀な学生が集まってきていたのだと思います。なぜなら大企業だから。会社は大きければ大きいほどよいし、ブランドはあればあるほどよい。そんな考えが当たり前の時代には、企業はただ時期が来れば募集要項を出して応募があるのを待って選考をすればよかった。だけど現在ではもはやそんな考えは通用しません。大量一括採用の限界です。

私は、新卒採用に関して一定期間だけ採用活動を行うということ自体がそもそも限界にきているのだと思います。新卒一括採用の背景には、採用活動費の削減や、採用後の研修費用の抑制、諸々事務手続きの簡素化など企業にとってのメリットがたくさんありますが、本当に良い人材が欲しいと思うのであれば、ここでケチってしまってはいけないのだと思います。

上に述べたように、王道就活のレールにそもそも乗らない学生たちは、逆に言うと飲み会形式の採用パーティや人づてに紹介された説明会などには足を運びやすいものです。

最近では“肉会”のような、学生は無料で参加できる採用イベントなども多く開催されていますから、通年を通して学生とのインターフェースを持ち、そうした学生を起点にネットワークを築いていくことが重要です。

社会人でもそうですが、人を紹介する際には紹介責任が伴いますから、優秀な学生の紹介による学生はやはり優秀ですし、面白い学生の紹介で繋がる学生は間違いなく面白いです。

採用活動における最終コンバージョンは、どれだけESを集められるかではなく、どれだけ求める良い人材を確保できるかということですから、ウェブ上でいかに良い採用ページを作るかということよりも、普段からいかに良質な学生とface to faceで繋がることができるかという点に力点を置くべきだと思います。そうすれば結果的に、何百枚もの無駄なエントリーシートを読む必要はなくなって、学生側の負担も少なく双方がハッピーな形で話がまとまります。

顧客のニーズが変化すればサービスを変化させるのと同じように、変化する学生側のニーズや実態に合わせて、採用側の仕組みも変わる必要があるのだと思います。

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